寂れた餃子屋に入って食ったら
中央大学 法学部
客は常連と思しき60代くらいのおっさん一人
婆さんとほぼ婆さんのおばさんの二人経営
台湾料理を標榜しているらしく、台湾の味というのをあまり知らなかったので、一度味わってみようとお邪魔させてもらった
ネギラーメンが好きなのでネギそば大盛りと、店名が餃子会館という名前だったので焼餃子を注文(中華本場の水餃子はなかった)
そこそこ待ったのち出てきたのは明らかに美味しくなさそうなラーメンとまぁまぁ整った餃子
とはいえ味が分からないのでは馬鹿にするのもいかんとラーメンから食らう
味がほとんどしなかった
マジで何の味もない、ネギだけは辛味も付いていた分並みの味はしたが、それだけ
麺がネギそば自体にかスープ自体にか知らんがとにかくマッチしておらず、味が染み込んだり漏れだしたり感触を楽しめたりということが皆無だった
スープも味がせず、途中「辛くしたければどうぞ」と渡された辛味を溶いても多少スープの表面に赤みがかった油が浮くだけで、それ以外の変化はなし
餃子は多少美味く、しかし点数で言うなら50点
餃子会館の名に恥じぬ皮・タネの味は保っていたが、タネを舌の奥で転がすと嫌な溶け方をし、主にこれのために最初の好感触が台無しになった
店員のおばさんらにはぶっきらぼうに対応されたとかでなく、非常に親しみをもって対応してくださったので、このようなレビューは良心に呵責を覚えるところもある
しかし今回わかったことは、流行らない店にも流行らないなりの理由があるということ
おそらく時代遅れのこの味は以前ではスタンダードで、その辺の人にでも通用して、だからこそ店自体は古臭さを漂わせながらもこんにちまで生き抜いてこれたのだろうが、今では常連にしか通用していないのが現実ということ
自分でも性格が悪いな、とは思うが、どうせ匿名なのでここに書き捨てておく
(追記)
何となしに口コミを調べてみたらこの店「餃子会館 ふく龍」は菅義偉前総理が足繁く通った店であるという
そして菅前総理は俺が食ったネギそばをよく食っていたのだという
総理就任後も二度来店しているらしい(ただしこちらは口コミの情報による)
しかしそれにしても美味しくなかったし、菅前総理は爺さんだから、およそ舌が若者とは違うのだろう、あるいは酒を飲んで塩分を求める状態になってからネギそばを食ったのだろう、と思う
ただ年寄りからの口コミ評価は悪くなかった
俺のような若者、あるいは俺が特別合わなかっただけで、意外と特定の客層にはフィットした店であるのかもしれない