ヤクルト

設立:1955年4月 上場:1980年1月 乳酸生菌飲料が主力の飲料・食品メーカー。女性訪問販売員による強固な販売網(ヤクルトの売り子)を持っていることは特徴の一つと言えよう。現在同時期に企業研究を進行している味の素同様、医薬品などヘルスケア部門にも力を入れており、拠点を海外に移して、海外収益が売り上げの柱になるような動きが活発な企業である。連結事業は飲料・食品(国内)が48、飲料・食品(海外)45、医薬品3、その他という内訳になっており、数字から見ても海外売上の比重が非常に高いことがわかるだろう。海外売上比率は45で同業界内の中では非常に高い割合と言え、今後もさらにこの割合は増えていくであろうことが予想される。 企業理念:生命科学の追求を基盤として、世界の人々の健康で楽しい生活づくりに貢献 →ヤクルトの創始者である代田稔(シロタミノル)は京都大学の医学博士で、衛生状態の悪さから感染症で命を落とす子供が数多くいる、という日本の現状を変えたいと考え、「世界の人々の健康を守りたい」という想いの下、病気にかからないようにする「予防医学」を志し、微生物の研究を始めたことがヤクルトの誕生につながった。 コーポレートスローガン:人も地球も健康に →人が健康であるためには人だけでなく周りのものも健康でなければならないという考えから、健全な社会を作ることこそが人々の健康的な生活に繋がる ☆代田イズム →これらの企業理念・コーポレートスローガンを支えるのは創業当初からあるこの考え。  ・予防医学  →病気にかかってから治療するのではなく、病気にかからないための「予防医学」子が重要である  ・健腸長寿  →人が栄養素を摂取する場所は腸。腸を丈夫にすることが健康で長生きすることに繋がる  ・誰もが手に入れられる価格で  →腸を守る「乳酸菌 シロタ株」を一人でも多くの人に手軽に飲んでもらいたい 事業内容 ・食品事業 ヤクルト独自のプロバイオティクスを美味しく手軽にという考えの下、様々な健康ニーズに応える多彩な商品を提供する食品事業 ・国際事業 世界中の人々に健康を届けるべく、現地生産、現地販売を基本とする「現地主義」で約39の国と地域でグローバル化を進める。 ・化粧品事業 「体に良い乳酸菌はお肌にも良い」という発想から、オリジナルの保湿成分を開発、厳しい安全基準で作る化粧品を提供する。 ・医薬品事業 医療用医薬品、一般用医薬品、指定医薬部外品など、幅広く展開している。2つの抗がん剤を中心に、関連する薬剤を取りそろえ、世界的なオンコロジーカンパニーとして活動。 人材登用 専門分野をとことん研究したい人・様々な人とつながり、社会に貢献したい人・グローバルに活躍したい人・仕事を通じて自己成長をし続けたい人など個性豊かな人々が働いている。「世界の人々の健康を支える」という一つの想いの下、個性がぶつかり生まれる無限の化学反応がヤクルトの原動力となる。 ニュース(2023年秋版会社四季報参考) ・薬価改定が行われた影響で医薬品は縮小。 ・海外では、売り上げの柱である中国などアジアで数量軟調であるものの、値上げや円安の影響によりこれを支えている。 ・国内での売り上げでは高単価の「ヤクルト1000」の勢いが続いており、連続最高純益を達成している ・今年の9月に「Newヤクルト」を約10年ぶりに値上げし、その改定幅は20%にも及ぶ。 ・米東部における新工場建設の検討を開始しており、西部のカリフォルニア向上に加え、米州2拠点目となり、さらなる物流に効率化を図る模様。 予想 先に断っておくが、他の食品企業とは比べものにならないほど倍率が高い企業である。よって往々にして書類で落ちる可能性があるため、通ったらラッキー程度に考えとくと良い。 さて、この企業において求められる人物像は上記の通りである。社会に対して健康という側面からアプローチしたい旨を自分の経験や考えベースに話せると良いだろう。また、健康の中でも飲料・食品からアプローチする理由、代田イズムの話を交えて話せると良いかもしれない。
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