先に監査法人として名を馳せるBIG4がいかにしてコンサルに進出したかについて記述しておく。皆さんがご存知のようにBIG4は元々、監査法人として始まった会社群であり、その業務の中で培われた財務や税務に関する知識知見を活かすため、コンサルティング業務を始めたのがコンサルとしてのBIG4誕生のきっかけである。
しかし、2002年にエンロン事件と呼ばれる巨額の粉飾決算が発覚した事件により、会計事務所がコンサル業務をすることを法律で禁止され、泣く泣くコンサル部門を手放す、または買収再編などが行われ、BIG4はコンサル業界から撤退、同時にアビームやアクセンチュアなどが誕生した。2000年後期に法規制の問題はあるものの、BIG4もコンサル業界に復帰、経営戦略からIT・システムの導入まで請け負うようになったのである。つまり、新体制になってからのBIG4はまだ歴史が浅いこと、アメリカの法律によっては再びコンサルが更なる規制を受ける可能性があることを頭の片隅に置いておいていただくと良いだろう。
では以下から早速デロイトの企業紹介に移る。
設立:1993年4月
デロイトトウシュトーマツのグループ会社で、監査法人のトーマツや財務アドバイザリーのDTFAなどと連携し、高い専門性と豊富な経験の元、各領域のプロたちが経営課題や社会課題を解決するコンサルティングファーム。日本での歴史がBIG4の中で1番長いという特徴も持つ。ちなみに筆者の友人でデロイトで長期インターンをしていた人によると、純粋な戦略立案だけでなく、実行支援を含めてのプロジェクトが大多数を占めるため、死ぬほど残業があるとのこと。また、ある程度年次がいくと残業代が出ない層が出てくるのだが、それを知らずに昇進し続けると残業の割に年収が上がらないという年次が生まれるという。そのため、数年働いて他の外資などに転職する方が数多くいるとか。ただ、その年次を過ぎるとかなり年収が上がるため、5年耐えればそのまま在籍してても高年収が見込める。
強み
・サービスの提供領域が非常に広いこと
→マーケットが近年になって変わってきたことで、最上流から下流まで一気通貫で変革の伴走してほしい要求が増えており、これをカバーできるのはグローバルに展開しているからこそ
・昔から業務変革系のコンサルをしてきた実績があり、高い信頼性がある
社風
・Not「up or out」:人を育てる社風と言われており、up or outと呼ばれる昇進or退職を選べ、という外資特有の顕著な厳しい社風ではなく、厳しい環境の中でもコンサルタントのプロになるまで面倒を見る考えが根付いている。
=Offering Portfolio pool制度:新卒入社後すぐに配属されるのだが、7つある部署のいずれかの分野を専門的に学べるような場所を提供する制度
求められる人物像
・仲間をリスペクトできる人物
・中長期的に力のあるコンサルタントになりたい人
・日本企業を強くしたいという強い思いがある人
・常に平常心で、粘り強いコミュニケーション取れる人物
・強いリーダーシップを発揮してチームを引っ張れる人物
予想
先にも述べたが、普通の一般企業はもちろんのこと、コンサル企業としてもかなり残業が多めであることが予想される。そして、入る際にはワークライフバランスなどを考えず、技術力を身につけたい・日本企業の課題を解決したいなどの強い思いがあることが重要となると思われる。それに加えて求められる人物像でも記載したようなエピソードをガクチカとして話すと非常に良いと思われる。