久しぶりにマシュマロが投函されていました。
投げてくださった方、あなたの言葉を紡いでくださりありがとうございます。
ものすごく考えさせられましたし、
主さん自身も葛藤の最中なのだろうということをひしひしと感じました。
今回は、まるで主さんと隣で話しているかのように、文章の流れに沿ってお話ししていければなと思います。
それが主さんの「腑に落ちなさ」をほどく
一助になれば幸いです。

先に言っておくと、主さんの【腑に落ちなさ】はおそらく「相手に対する腑に落ちなさ」と「自分の中での腑に落ちなさ」の両方があるように感じました。

主さんは彼女さんには「唯一無二性」を感じていたことと思います。一度でも意気投合して、お互いの合意のもとで関係性を結んだわけですから。そんな唯一無二に感じたものを、手放さなければならないというのは、腑に落ちなくて当然かと思います。
いつであろうと、大切な何かとの「離別」には誰もが苦しめられると私は思っています。そしてできるなら、その苦しみに慣れすぎない方がいいとも思っています。大切なものを失うことに慣れてしまう必要はないと、私は思います。
なので主さんがいま抱えているワダカマリは、主さんを【より深みある豊かなあなた】にする可能性を秘めていると思うのです。真摯に向き合って損はないと、私は思います。

"告白してきたのに、
どうやら自分のことを好きじゃなさそう。"
これも【腑に落ちなさ】に繋がっている一つかもしれませんね。
どんな人間でも、どんな二人であっても、
好意の熱量をずっと同程度に保っておくことはできません。だからこそ、その熱量が釣り合う瞬間は何にも変え難いものになるわけで、最大の幸福を感じるといっても決して大袈裟じゃないのだと思います。
なので、お別れをしたということは、
主さんにはまだその【何にも変え難い幸福】を感じる機会がこの先待っているとも言える。
元カノさんに対する、美術館での思いやりある様子からそんなふうに感じました。
たぶん主さんには、まだまだこの先にもよい出会いが待っている。
けれどそれは、今回のことをどう受け止めるかにかかっている気がしています。

この節を読んだ時、私は
元カノさんにはセクシュアリティだけでない
"何か"を感じました。
元カノさんはものすごく自律的でドライであったようですが、とても知性的な女性でもあったのではありませんか?
彼女の出した結論も、自分と真摯に向き合えるからこそ導き出せる【理性的な側面】を感じました。
ゆえに、元カノさんにはどこか【人に寄りかかることの怖さ】や【感情的になることへの怖さ】のようなものを私は感じ取りました。
人は、全く迷惑をかけずに生きていくことはできないと、私は考えています。本当にかけなくても生きていけるなら、おそらく公共サービスは不要になります。
また、AIがますます発展するこの世の中で、私たち人間がこれらと差別化できるポイントの一つは「感情を抱き、それに悩むことができる」点でもあると思います。
何が言いたいかというと、
元カノさんきっと
あなたと出会ったことで【幸福に生きるために乗り越えるべき課題】を見つけることができたのではないかと思うのです。
自律的なことも知性的なことも、元カノさんが元カノさんであるがゆえの【魅力】です。でもそんな魅力も過剰になると、彼女の首を絞めるものに変わってしまいます。
あなたと出会ったことで、元カノさんは
【より自分が幸福に生きていくためのヒント】を得ることができたのではないかと、私は思います。

あなたは彼女の【バウンダリー】を尊重することにしたと書いていますが、
これはなかなかできることではありません。
この時の彼女にとって、最も必要なものをあなたはあげたと思います。
こういう一面も踏まえて、主さんは「まだまだ良縁に恵まれる」と思うわけです。
あなたには【他者を尊重し人を愛する素養】があると、私は感じます。

この相談を読み終えた時、
「主さんはほんとに優しい人である」とひしひし感じました。元カノさんのことを想っていた様子が、行動の端々から感じられました。
けれど、これだけは言いたいのが
【彼女を信じて待てるあなただったからこそ、彼女は“今の自分”に向き合うことができた】
ということです。
「彼女のことを支えたい。」
そこからは主さんの愛情深さを感じましたが、
忘れてはならないのは、
もし彼女との交際が続いたとしても、
結婚したり生涯ともにするような関係になったとしても、
彼女が死ぬまで片時も離れることなく
一緒に生きていくのは
【「彼女自身」という人間】です。
一生涯離れることができない【自分】という人間と向き合う時間を、あなたは彼女から奪わなかった。奪うことなく、彼女のニーズに真摯に向き合った。
これも立派な愛の一つであると、私は思います。
あとは彼女自身が、自分にとって重要である【課題】に向き合っていくのだと思います。
この先、「1人で悩んで解決できることには限りがある」と知るのかもしれませんし、自分の「本当のニーズ」を自覚する力や発信する力を培っていくのかもしれません。
また、性自認は「自認」であり、その瞬間の自分を捉えるものです。もしかしたら彼女は自分と向き合うなかで、性自認が変わることもあるかもしれません。
もちろん、未来のことは誰にもわからないので、過度な期待はしてはいけませんが!
なんにせよこれ以上は、
あなたにどれだけ知識があっても、
あなたがどれほど彼女に想いを寄せていても、
「彼女だけが」向き合っていけるものであると思うので、あまり思い詰めすぎないで欲しいです。【見守る愛】もありますから。
彼女が殻を破り外に働きかけたときに、
また彼女のことを尊重することができるならば、それ以上のことはないと私は思います。
また、今回お二人は"パートナー"になるには【心の距離】が遠かったかもしれませんが、
2人にとって納得がいく関係に必ず「名前」がいるかと言われると、そうでもありません。
あなたは、彼女のニーズをきちんと汲み取り受け止めました。あなたにも、彼女に自分のニーズを伝える権利はあります。
どうそれを受け止めるかは彼女次第ではありますが、お互いに納得がいくのであれば【良き理解者】という関係性を構築することも、不可能ではないと私は思います。
主さんはいま、葛藤の最中におり、
より豊かになっている最中でもあると思います。なので、いつかは必ず【腑に落ちなさ】にも折り合いがつく日が来ます。
しかし、彼女との出会いから得られたものは、たくさんあるはずです。
自分の中で折り合いがつくまでの間に、どうそれを見出していくかが
今後の主さんのキーになる気がします。
主さんは、アロマンティックの彼女とはこうなってしまったかもしれませんが、
あなたが与えられるものを欲する人もいれば、
あなたが欲するものを与えてくれる人も必ずいます。
どんな形であれそういう【自他共に尊重し合える関係】は、主さんならばこの先もたくさん築いていけるのではないかと私は思います。
彼女が“いまの彼女らしさ”を見出したように、主さんも“あなたらしさ”を見出すターニングポイントに、今いるのかもしれませんね。
なので、彼女とのワダカマリがほどほどに溶けたら、「自分らしさ」を見出すべく目の前の生活に戻ってくるのがよいのではないかと、私は考えます。
いかがでしたでしょうか?
あまり性自認やセクシュアリティに寄りかかりすぎず、【1人の人間と、もう1人の人間】の出会いとして紐解き語りました。
なので、ひょっとしたら主さんが求めていた「答え」とは大きく違ったかもしれません。
が、私自身「どんな人からも、どんな出会いからも、学び取れるものがある」
と考えているため、
主さんと元カノさんとの出会いには、互いの人間力やら素養やらいろーーーんなものを、
より一層豊かにする"ヒント"がたくさんあったように感じます。
【腑に落ちなさ】が少しでも解けていれば、
嬉しい限りです😌





