モグラおじいちゃん モグ爺の物語

一橋大学
ふと思い出したことがある。 コロナ前大講義教室で教授と常に話をしていたモグラおじいちゃん。 俺ら他の生徒はモグ爺と呼んでいた。 モグ爺は自分が若い頃経済的な原因で大学に通うことができなかったと 授業の最初の方に言っていた。 その時俺は自分が今こうやって大学に来れていることは幸せなことなんだと改めて思った。 その次の週からモグ爺の暴走が始まった。 モグ爺は自分が知らない全てを教授にその場で質問し始めた。 教授はいい人だからそれに一つずつ丁寧に答えていた。 ただそんなことをしていると授業内容が全く前に進まない。 モグ爺が発言するたびに授業が止まる。 それを喜ぶ生徒もいた。試験内容が少なるから。 コロナのおかげでモグ爺は消えた。 もうその授業はとっていないが、オンライン授業が終わり学校に戻ると もしかしたらまた他の授業で会うことになるかもしれない。 それだけは避けたい。今は自分の興味のある授業というよりモグ爺の 出没しなさそうな授業を選ぼうと思っている
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