撮影可能な美術館・博物館考 ーアンディ・ウォーホル展からーMale明治大学 現在、京都の京セラ美術館(平安神宮そば)では、キャンベルスープ缶や、マリリンモンローのポップアートで有名なアンディ・ウォーホルの展覧会を開催しています。 この展覧会は、京都がアンディウォーホルゆかりの地だから、他の地区に巡回しないのです! 展示の撮影ができたら、どういった効果が期待できるでしょうか? やっぱり"口コミ"でしょう。これのメリットはとんでもないもので、たかが口コミと侮れないんですよねぇ...! 実際に展示を見てみましょう! この写真はおなじみ(だと思いますが...)、キャンベルスープ缶です。 とはいえ、この写真単体でSNSに投稿したとて、"爆発力"(拡散力)はあまり期待できないですね。 この写真を見ただけで行きたくなるなら、その人はおそらく美術館めぐりが好きな人や、熱狂的なウォーホルのファンでしょう。 彼ら彼女らはすでにこの展覧会を知っているはずですしおすし、もっと多くの人の興味を引くことが大事だと思います この写真ではどうでしょうか。 キャンベルスープ缶のラベルの文字をよく見てみると、オニオン、トマト、ビーフ...実はさまざまな種類があったんだ!と、ハッとさせられます。 この写真、情報はそれだけじゃないですよね?背景を見れば極彩色の牛、下には「ブリロの箱」とキャンベルスープの箱。 空間的な広がりがあります。 (そういえば、下にある作品について、なにか話題になっていましたね...) 「おっ!!ポップアートだ!!!!!れ!!!」 「へぇー!!?こんな展覧会があるんだ!!!?!る!!?」 というインパクトを与えさえすれば、口コミ的に「勝ち」でしょう。 インフルエンサービジネスがなぜ流行っているか、よくわかりますね! 観客が写真を撮って投稿することは、ひとりひとりが広告・宣伝の役割を担うことになるのです。 「博物館離れ」と言われて久しいくらい、美術館や博物館といった施設にはてんで足が向きません。 だから、博物館の活動には、その柱の一つとして「教育普及活動」が挙げられています。 そうはいってもこの広い日本、さらに広いインターネットで、わざわざ博物館のホームページなんて開きませんよね。 教育普及活動にカネをかけても、「ところがどっこい‥‥‥‥誰も見ていません‥‥‥‥! 現実です‥‥‥! これが現実‥!」 と、カイジ君に語りかけるかごとく現実は厳しいものがあります。 「それならお客さんに投稿してもらえばいいじゃない。」 たしかにこれなら「最初の経費で最大の効果」を挙げられますね!地方自治法もビックリやで しかし博物館、写真撮影はさまざまな理論武装で拒んできました。 例えば... ①フラッシュの光は資料が痛む!だから展示室も暗くしているんだ! →スマホの登場、進化でフラッシュを焚かずとも十分になりました。 ②所有者の許可が必要だ! →これは現在も問題となっています。とはいえ、自館の所蔵資料であれば、その手間はないですよね。 京セラ美術館は、商用利用を除いて展示の撮影を許可する先進的な取り組みを行っています。 やっぱり、文字だけの投稿より写真もあると違いますよね。教育普及とはこういうあり方が必要なわけです(とはいえ、商用利用は図録販売の立つ瀬がないのでNGですし、人としてアレでしょう)。 実はこんな作品もあるんだ! 写真があると、文字だけでは伝えづらい情報も容易に伝えられます。アンディ・ウォーホルが毛沢東を描いてるなんてビックリでしょ? 行ってみて、見てみたくなりませんか?? そういうわけで、アンディ・ウォーホル展の紹介(ダイマ)と、博物館・美術館の撮影についてお話ししてみました。 撮影可能にすると、足を運んでくれるきっかけを与えてくれることがあるんです。 彡(^)(^)(^ω^`)「さあみんなもアンディウォーホル展で検索検索ゥ!」美術館博物館京都大学生